業務フロー V.S. ユースケース記述(ユースケースシナリオ)

先のエントリーではさらっと「業務フローを書く」と書いたのですが、業務フローとユースケース記述(ユースケースシナリオ)って同じ様なことを書くよね?という疑問が出てきました。という訳で、少し整理してみます。

業務フロー

業務フローはアクタをレーンに配置し、ユーザの業務をフローとして記述しながら、業務の流れとシステムとの接点を明確にするものです。つまり、焦点は文字通り業務の流れにあります。

ユースケース記述(ユースケースシナリオ)

ユースケース記述(ユースケースシナリオ)はユーザとシステムの対話をシナリオとして記述するものです。つまり、焦点はユーザとシステムの対話にあります。

個人的な見解

業務が複数のアクタによって複雑に絡み合う様な場合は業務フローを書くことで整理することができます。しかし、通常はそこまで複雑な業務は少なく、どちらかと言えば、システム化する上でユーザとシステムがどのような対話をするか?という方が比重が高いと思います。また個人的にはICONIXアプローチが好みに合う為、ユースケース記述(ユースケースシナリオ)を重点的に書いて、ロバストネス分析に繋げる方が効果的ではないかと思います。

結論

基本はユースケース記述(ユースケースシナリオ)を重点的に書くようにし、複数のアクタによって複雑に業務が絡み合うような場合は業務フローをポイントで書いて整理してから、ユースケース記述(ユースケースシナリオ)を書く、というのがバランスがよいと思います。

補足

  • この問題はシステム化する対象のシステムとその業務による所が大きいです。
  • なるべく同じ様なことは書きたくない、無駄を排除したいという思いからの考えです。両方書いた方がシステム開発をする上で有用であれば両方書くべきです。
  • なんかこうでもしないとやっぱり要件定義が重すぎないか?と思うのですが、どうだろうか。